恐竜を探索するため、三宅島（東京都）を訪れた人気ユーチューバーの山田産業さんが行方不明になってから１カ月が経った。港での目撃を最後に消息に関する情報がなく、島内で何らかの事件に巻き込まれた可能性もある。

　動画の投稿は、１１月１０日に三池港から投稿された「【探検】三宅島に恐竜探しに行ってみた！＃１」を最後に、１カ月以上更新が途絶えている。動画内で「大路（たいろ）池に２日間張り込んで、本当に恐竜がいるかどうか確かめます」と語っていたことから、島南部の大路池に向かったものとみられる。大路池では今年夏ごろから、恐竜の目撃投稿がＳＮＳ上で相次いでいた。

　住民の話によると、大路池に続く山道は立ち入り禁止区域に指定されており、また古くから「近づくと大蛇の災いが降りかかる」との言い伝えがあるため、地元の人もほとんど足を運ばない場所だという。山田産業さんの所在は現在も分かっておらず、大路池周辺で何らかのトラブルに巻き込まれた可能性もある。

　山田産業さんは１６年、「年末ジャンボ宝くじに本当に１等は入っているのか」を検証するため、年末ジャンボ宝くじを全部買い占めようとして自己破産した経緯をまとめた動画をユーチューブ上に公開して注目を集めた。その後もアルミホイルがサランラップになるまで叩き続ける動画や、ストロングゼロ風呂に浸かる動画などの体当たり企画が若い世代の人気を博し、登録者数は２００万人を超える。

　動画ページには「この動画以降全然更新されてないよね。少し心配です」「恐竜に食べられた説あり」など、安否を気遣うコメントが多く寄せられている。

　三宅島では恐竜の目撃写真だ続編も相次いで見つかっており、笛育大学古生物学研究室が今月初めから本格的な学術調査に乗り出している。山田産業さんが消息を絶った大路池にも調査員を派遣しており、同大では近く調査結果を公表する。

【２０日１２時００分追記】
　笛育大学古生物学研究室による三宅島調査の様子を収めた報告映像が、動画サイト「ユーチューブ」で公開された。